2014年1月25日土曜日

パーフェクトな螺旋

平原にある古城

一番高い塔に閉じ込められたジェラシー

鍵をかけたのは自分なのに

その鍵を失くしたのも自分

鉄格子が並ぶ無人の廊下で

何を待っている

よく澄んだ耳に囚人たちの声をイマジネーションさせる

檻の中から叫ぶ不平不満

思いつく限りの欲望の名称を連呼する

しかし誰1人としてその牢屋から出ようとはしない

主は此処にいるからだ

ふと目線を自分の足元へ下ろすと

そこに影はなかった

ひび割れたブロックの隙間から生えた苔と

まるで他人事のように行進するムカデ

闇はこの下にある。