独り善がりも悪くないんじゃない。
差し伸べてくれた手を払いのけ
そこでしか体験できない闇もあるだろう。
そこでしか見えない光もあるだろう。
夜の国道沿いにポツンとある
自動販売機の灯りのように
人生は頼りないヒントを手掛かりに
何はなくとも進んでくれる。
対向車の運転席に乗ってる人物は
ハイビームの逆光でシルエットしか見えない。
そう、
僕と僕がすれ違う瞬間なんて
大抵そんなもんだ。
やがてこの国道も海へ出る。
この海岸線には誰もが最期に辿り着くという。
だから一つだけ忘れないでくれ。
ゆっくり進めばいい。
君のスピードは君のモノだ。