俺の内側から虚無感が消えようとしている。
水風船をつけた
公園の蛇口を
ひねるような満足感が
体内に膨らんでいるのがわかる。
満たされたいなんて思わなかった
ただ一個だけ証明する為に続けた
いつかみんながわかってくれると信じてた
それは
思ったよりも早く
現実になった。
天秤に
いつも
過去と今を置いて
目線を落としながら
見比べている人生は終わりだ。
放し飼いにされた
怒りや悲しみの矛先は
柵を越えて今
地球を一回りして
深淵の目をした羊となる。
主はいない
主は自分自身だったのだ
鎖の長さも
重さも
強度も
全てはまやかし
全ては暗示から目覚める為の
プロセス。