2013年2月28日木曜日

貨物列車

たまに見かけますね。

僕はとても怖い。

街のキラキラを避けるように

ゴウゴウと音を立てて錆びきった茶色と土中の虫のような黒が

猛スピードで真っ暗闇を走る。

ミスマッチなパステルカラーは夢にまで侵食して僕をずっと追いかけてくる。

怖い。何が怖いかわからない。それが怖い。

車輪で線路を蹂躙する音は不協和音だらけの交響楽団のように

耳を引きずって行ってしまう。

彼岸まで。

俺には繋がれた奴隷や邪使徒の群れが何処かに連れてかれてるような錯覚を見る。

マントを羽織ったままの長い行列。